RSウイルスワクチン 妊婦の定期接種は無料?2026年度 大阪・泉州12市町

公開日:医療・健康

執筆:汐谷 那々子

2026年度(令和8年度)から定期接種になった妊婦のRSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)の費用は、大阪府泉州地域(大阪・泉州)の12市町のうち9市町が「無料」、泉佐野市・阪南市が「原則無料」、岬町が「公費負担」と公式ページに書いています(泉佐野市と泉南市の無料は、指定医療機関で受けた場合)。対象は国が定めていて、接種時点で妊娠28週0日から36週6日までの妊婦が、妊娠ごとに1回受けられます。予診票は、貝塚市・熊取町が妊娠届出時に配付し、泉大津市・泉佐野市・泉南市・和泉市は医療機関などに置いています。里帰り先など指定医療機関以外で受けるときは、12市町とも事前の申請・手続きや問い合わせを案内しています。この記事は2026年10月23日時点の各市町の公式情報をもとにしています。

2026年度から始まったこと(国の制度)

  • 定期接種になった時期:2026年度から、妊婦へのRSウイルスワクチンの予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象になりました(厚生労働省「RSウイルスワクチン」)
  • 対象と回数:接種時点で妊娠28週0日から36週6日までの妊婦で、この間に1回接種します。過去の妊娠時に接種したことがある人も対象です
  • 使うワクチン:母子免疫ワクチンとしての組換えRSウイルスワクチン(ファイザー社のアブリスボ)です。アレックスビー(GSK社)は母子免疫ワクチンとしては使えません。乳幼児に投与するモノクローナル抗体製剤は、定期接種の対象ではありません
  • しくみ:厚生労働省は、妊婦が接種すると母体で作られた抗体が胎盤を通じて胎児に移り、生まれた赤ちゃんが出生時から予防効果を得られると説明しています
  • 効果の目安:厚生労働省の資料では、医療機関の受診が必要なRSウイルスによる下気道感染症の予防効果は、生後90日までで6割程度、180日までで5割程度、重症の下気道感染症では8割程度・7割程度です(妊娠24〜36週の妊婦を対象とした臨床試験)
  • 医師に相談する場合:接種後14日以内に生まれた赤ちゃんでの有効性は確立していないため、妊娠38週6日までに出産を予定している場合は医師に相談するよう案内されています。妊娠高血圧症候群の発症リスクが高いと判断された人なども、あらかじめ医師に相談します。主な副反応は、接種部位の痛み・腫れ・赤み、頭痛、筋肉痛です
  • 費用と場所:厚生労働省は、実施期間や費用は自治体によって異なり、里帰り出産などで住んでいる市町村の外で受けたい場合は住んでいる市町村に問い合わせるよう案内しています。定期接種で健康被害が生じた場合は、救済給付の制度があります

大阪・泉州12市町の費用と予診票の一覧

2026年度(令和8年度)の妊婦のRSウイルスワクチン定期接種で、各市町のページに書かれている自己負担、予診票の受け取り方、指定医療機関以外で受けるときの手続きです。2026年10月23日に各市町の公式ページで確認しました。

市町

自己負担/予診票の受け取り方

指定医療機関以外で受けるとき

高石市

無料/予診票:ページに記載なし

事前申請

泉大津市

無料/予診票:指定医療機関に設置

原則、事前申請

忠岡町

無料/予診票:ページに記載なし

保健センターに問い合わせ

和泉市

無料/予診票:実施医療機関・保健センター等に設置

依頼状が必要(作成に2〜3週間)

岸和田市

無料/予診票:ページに記載なし(個別通知の予定)

事前申請(依頼書7〜10営業日)、上限額まで還付

貝塚市

無料/予診票:妊娠届出時に配付

手続きが必要(早めに相談)

熊取町

無料/予診票:妊娠届出時に配付

事前申請、限度額の範囲で町が支払い

泉佐野市

原則無料/予診票:指定医療機関に設置

事前手続き(接種依頼・償還払い)。無料は指定医療機関での接種に限る

田尻町

無料/予診票:ページに記載なし

事前申請、後日還付(自己負担が生じる場合あり)

泉南市

無料/予診票:指定医療機関に設置

事前申請(依頼書約2週間)、委託料を上限に還付。無料は指定医療機関で接種の場合

阪南市

原則無料/予診票:ページに記載なし

依頼書が必要(事前申請、接種後は発行不可)

岬町

公費負担/予診票:ページに記載なし(妊娠届出時に案内)

保健センターに問い合わせ

「ページに記載なし」は、各市町のRSウイルスワクチンのページに予診票の受け取り方の記載がないことを指し、予診票がないという意味ではありません。

市町で違う点

  • 費用の書き方:高石市・泉大津市・忠岡町・和泉市・岸和田市・貝塚市・熊取町・田尻町・泉南市は「無料」、泉佐野市・阪南市は「原則無料」と書いています。岬町は「公費負担」の表記で、自己負担額の記載はありません。泉佐野市は指定医療機関での接種に限り、泉南市は指定医療機関で接種した場合に無料としています
  • 予診票の受け取り方:貝塚市・熊取町は妊娠届出時に配付します。泉大津市・泉佐野市・泉南市は指定医療機関に置いていて、和泉市は市内の実施医療機関のほか、保健センターなどにも置いています。岸和田市は対象者に個別通知で知らせる予定で、妊娠中に転入した人には届かない場合があるため健康推進課へ連絡するよう書いています。岬町は妊娠届出時に案内するとしています。高石市・忠岡町・田尻町・阪南市のページには、予診票の受け取り方の記載がありません
  • 接種できる医療機関:忠岡町は町内4か所と泉大津市内の受託医療機関、阪南市は市内7か所、高石市は市内3か所と泉大津市立周産期小児医療センター(2026年6月1日時点)です。熊取町は町内5か所のほか、泉佐野市・田尻町・泉南市・阪南市・岬町の協力医療機関と、貝塚市・岸和田市の2医療機関でも受けられると書いています。泉南市は市内9か所と、阪南市・泉佐野市・貝塚市・和泉市の医療機関(一部はかかりつけの妊婦に限る)です。岸和田市・和泉市・貝塚市・泉佐野市・田尻町・岬町は、医療機関の一覧をPDF・Excel・Wordで載せています(泉佐野市の一覧は2026年4月時点)

里帰り先などで接種するときの注意

  • 事前の手続き:12市町とも、指定医療機関以外で受ける場合の事前の申請・手続きや問い合わせを案内しています。高石市・岸和田市・熊取町・田尻町・泉南市・阪南市は事前申請、泉大津市は原則として事前申請、泉佐野市はこども家庭課への事前の連絡、和泉市は依頼状が必要で事前に相談、貝塚市は手続きが必要で早めに相談、忠岡町・岬町は保健センターへの問い合わせです。阪南市は、長期入院や施設入所などやむを得ない事情がある場合の手続きとして書いていて、依頼書は接種後には発行できないとしています
  • 依頼書の発行にかかる日数:岸和田市は申請受理後7〜10営業日、泉南市は約2週間、和泉市は2〜3週間と書いています
  • 費用の扱い:岸和田市・泉南市は、いったん実費を払い、上限額(泉南市は市の委託料)まで還付します。熊取町は、医療機関で払った費用を限度額の範囲で町が支払います。田尻町は後日還付し、協力医療機関以外では自己負担が生じる場合があるとしています。泉佐野市は「接種依頼」と「償還払い制度」を案内しています
  • 岸和田市の還付の期限:2026年4月1日から2027年3月31日までに市外の医療機関で接種したものが対象で、還付申請の受付期限は2027年3月31日です(2026年10月23日確認)
  • 申請の方法:岸和田市は窓口のほかオンラインで、泉佐野市はWebでも、指定医療機関以外で受けるための申請ができます
  • 転出するとき:貝塚市は、転出日以降は貝塚市の予診票を使えないとしています
  • 対象外の接種:対象の妊娠週数以外の接種や、2026年3月31日までの接種は任意接種(実費・全額自己負担)になると、貝塚市・熊取町・泉佐野市・泉南市が書いています(泉南市は2026年3月31日までの接種について記載)。泉大津市は、対象以外の接種は任意接種で、健康被害救済制度の対象外としています
  • 接種の判断についての案内:泉大津市のページは、中長期的な影響が明らかになっておらず副反応のリスクもあるとして、主治医に相談して慎重に判断するよう案内しています。岬町は、妊婦健診を受けている医師に相談し、接種が可能で希望する人を対象としています

各市町の公式ページ

12市町の費用と予診票の受け取り方は、大阪・泉州12市町の妊婦のRSウイルスワクチン定期接種の比較表でも並べて確認できます。子ども医療費助成(比較表)、子どもの休日の急病の受診先(比較表)も、大阪・泉州12市町で比べています。

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