子宮頸がん検診 自己負担はいくら?何年に1回?2026年度 大阪・泉州12市町
執筆:汐谷 那々子
大阪府泉州地域(大阪・泉州)の12市町が令和8年度(2026年度)に20歳以上の女性を対象に行っている子宮頸がん検診の自己負担額(頸部の検診)は、熊取町・岬町が無料、高石市・泉大津市・忠岡町・岸和田市・田尻町・阪南市が500円(阪南市国民健康保険の加入者は無料)、泉南市が600円、貝塚市が700円、泉佐野市が800円、和泉市が1,000円です。受診間隔は、泉大津市・忠岡町が年度に1回で、ほかの10市町は「2年に1回」「偶数年齢の年度」「前年度の受診者は対象外」などの間隔を設けて案内しています。検査はいずれも子宮頸部の細胞診で、国の指針で、要件を満たした市町村が導入できるとされているHPV検査単独法を行う旨の記載は、確認した12市町のページ・資料にありませんでした(2026年10月26日に各市町の公式ページで確認)。
子宮頸がん検診の対象と検査(国の考え方)
- 国の指針:厚生労働省の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」では、子宮頸がん検診は20歳以上の女性が対象です。子宮頸部の細胞診による検診は原則として2年に1回で、受診を特に推奨するのは20〜69歳です
- HPV検査単独法:令和6年4月1日から、指針にHPV検査単独法が加わりました(厚生労働省「HPV検査単独法による子宮頸がん検診の導入」)。研修の受講や、受診者の情報と検診結果を長く追跡できるデータベースなどの要件を満たした市町村が導入でき、対象は30歳以上の女性、原則5年に1回です。受診を特に推奨するのは30〜60歳で、30歳からの5年刻みの年齢での受診がすすめられています
- HPV検査単独法の流れ:HPV検査が陽性の場合にだけ、同じ検体で細胞診(トリアージ検査)を行います。陽性でトリアージ検査が陰性だった人は、翌年度に追跡検査を受けます
- 国の呼びかけ:厚生労働省は、20歳以上の女性は2年に1回、子宮頸がん検診を受けるよう呼びかけています。一部の自治体では、30〜60歳の女性が細胞診の代わりにHPV検査単独法を選べると案内しています(がん対策推進企業アクション「子宮頸がん検診」)
- 市町の検診:確認した12市町とも、20歳以上の女性を対象に、子宮頸部の細胞診による検診を案内しています。HPV検査単独法を行う旨の記載は、確認したページ・資料にありませんでした。自己負担額や受診間隔は、各市町が決めて案内しています
2026年10月26日に、厚生労働省と各市町の公式ページで確認しました。
大阪・泉州12市町の自己負担額と受診間隔の一覧
各市町の令和8年度の子宮(頸)がん検診の案内に書かれている、自己負担額(頸部の検診)、受診間隔、受け方、費用が免除になる人です。2026年10月26日に各市町の公式ページで確認しました。
市町 | 自己負担額(頸部) | 受診間隔(ページの記載) | 受け方 | 費用が免除になる人(ページの記載) |
|---|---|---|---|---|
高石市 | 500円 | 2年に1度(年度末年齢が偶数。奇数で昨年度未受診の人も可) | 集団・個別 | ページ・資料に記載なし |
泉大津市 | 500円 | 年度に1回 | 集団・個別 | 生活保護受給者、無料クーポン券の対象者 |
忠岡町 | 500円 | 年度に1回(その年度の1回目) | 集団・個別 | 生活保護受給世帯(受診前に申請) |
和泉市 | 1,000円 | 令和9年3月31日時点で偶数年齢(昨年度未受診の人は受診券) | 個別 | ページに記載なし |
岸和田市 | 500円 | 受診日に偶数年齢・2年に1回 | 集団・個別 | 生活保護、市民税非課税世帯、ひとり親家庭医療証・身体障害者手帳(1・2級)所持、後期高齢者医療の被保険者など |
貝塚市 | 700円 | 受診日に偶数年齢・2年に1回 | 集団・個別 | 70歳以上、市民税非課税世帯・生活保護(受診前に申請) |
熊取町 | 無料 | 2年度に1回 | 集団・個別 | (費用は無料) |
泉佐野市 | 800円 | 前年度の受診者は対象外 | 集団・個別 | 生活保護、市民税非課税世帯(事前に免除券)、後期高齢者 |
田尻町 | 500円 | 2年度につき1回 | 集団・個別 | 70歳以上、65歳以上の後期高齢者医療の対象者、住民税非課税世帯・被保護世帯(申請) |
泉南市 | 600円 | 2年度に1回 | 集団・個別 | 70歳以上、住民税非課税世帯(手続き)、生活保護 |
阪南市 | 500円(市国保は無料) | 令和7年4月以降の受診者は対象外 | 集団・個別 | 生活保護世帯 |
岬町 | 無料 | 2年に1回 | 集団・個別(町の健診の案内) | (費用は無料) |
受診間隔は、各市町のページの書き方に合わせています。阪南市の「令和7年4月以降の受診者は対象外」は、乳がん検診(マンモグラフィ)と子宮がん検診についての注釈です。忠岡町の自己負担額は町の「受診項目について」(PDF)、高石市は「令和8年度 がん検診詳細」(PDF)にも書かれています。免除は、受診前の申請や、当日の証明書の持参が必要な場合があります。
市町で違う点
自己負担額
- 無料:熊取町・岬町です。岬町は、令和8年4月1日から町の検(健)診費用をすべて無料にしました
- 500円:高石市・泉大津市・忠岡町・岸和田市・田尻町・阪南市の6市町です。阪南市は、市の国民健康保険の加入者がマイナ保険証または資格確認書を持参すると、各種がん検診が無料です
- 600円:泉南市です
- 700円:貝塚市です
- 800円:泉佐野市です
- 1,000円:和泉市です
受診間隔と年齢の数え方
- 年度に1回:泉大津市は各種検診を年度に1回、忠岡町は同じ年度でその健診の1回目の受診を条件としています
- 偶数年齢の年度:岸和田市・貝塚市は受診日の年齢が偶数の人を対象とし、2年に1回としています。高石市は年度末年齢が偶数の人を基本に2年に1度の受診を案内し、和泉市は令和9年3月31日時点で偶数年齢になる人を対象としています
- 2年度に1回:熊取町・田尻町・泉南市です。泉南市は、昨年度(令和7年4月1日〜令和8年3月31日)に受けた人は今年度は受けられないとしています
- 2年に1回:岬町です
- 前年度などの受診者は対象外:泉佐野市は前年度の受診者、阪南市は令和7年4月以降に市の助成の検診を受けた人を対象外としています
- 奇数年齢の人:高石市は、年度末年齢が奇数で昨年度に受けていない人も受けられます(個別検診は事前に健幸増進課で手続き)。岸和田市は初回に限り受診券を交付し、和泉市は昨年度対象だった検診を受けていない人に受診券を出しています。貝塚市は、偶数年齢時に受ける機会を逃した人や転入した人に、健康推進課への相談を案内しています
子宮体部の検査もあわせて受ける場合
医師が必要と認めた人などに、子宮体部の検査をあわせて行う市町があります。頸部と体部をあわせた額は、貝塚市1,000円、阪南市1,000円(委託医療機関)、泉佐野市1,500円、熊取町600円(個別検診)です。泉大津市は、頸部の500円に加えて体部の検診に500円がかかります。
- 体部の検査は個別検診のみ:岸和田市(集団検診では体部はできない)、忠岡町、貝塚市(医師が必要と認めた場合)、泉佐野市(集団検診は頸部のみ)、阪南市(保健センターは頸がん検診のみ)が案内しています
- 和泉市は、問診の結果から医師の判断で体部の細胞診を勧められることがあり、受診者が同意した場合に、子宮頸がん検診の一環として同時に行うとしています
費用の免除
自己負担のある10市町の免除の対象(ページの記載)は、次のとおりです。
- 70歳以上:貝塚市(申請不要)・田尻町・泉南市
- 後期高齢者医療の被保険者:岸和田市・泉佐野市・田尻町(65歳以上の対象者)
- 市民税(住民税)非課税世帯:岸和田市・貝塚市・泉佐野市・田尻町・泉南市。事前の申請・手続きが必要です
- 生活保護:泉大津市・忠岡町・岸和田市・貝塚市・泉佐野市・田尻町・泉南市・阪南市の8市町です。忠岡町は受診前の免除申請が必要で、受診後の申請では免除されません
- 岸和田市は、ひとり親家庭医療証・身体障害者手帳(1・2級)の所持者なども無料としています
- 高石市・和泉市は、確認したページ・資料に費用の免除の記載がありません
20歳の無料クーポン券
- 平成17年4月2日〜平成18年4月1日生まれの人に、子宮頸がん検診の無料クーポン券(無料券)を送っていることを、泉大津市・忠岡町(年度末年齢21歳と表記。有効期限は2027年3月31日)・和泉市・岸和田市・泉佐野市がページに書いています
- 高石市は、無料クーポン券を持っている人は手続き不要で、直接医療機関に連絡するよう案内しています(ページに対象の生年月日の記載はありません)
受ける前の注意
- 月経中:高石市・貝塚市は受診できないとし、忠岡町・熊取町は受診を控えるよう案内しています
- 妊娠中:高石市・貝塚市は個別検診(医療機関)で受けるよう、泉佐野市は集団検診ではなく指定医療機関に相談するよう案内しています
- 自覚症状:貝塚市は不正出血などの自覚症状がある人を検診の対象外とし、一般の診察(保険診療)を受けるよう案内しています。岬町は、気になる症状がある場合は検診ではなく医療機関を受診するよう呼びかけています
- 職場などで受けられる人:泉大津市は職場などで検診を受ける機会のない人を対象とし、岸和田市・貝塚市は勤務先などで受けられる人を対象外としています。岸和田市は、子宮全摘出術を受けた人も受診できないとしています
- 市外・町外の医療機関:熊取町と泉佐野市は、近隣の市町の医療機関も受診先として載せています
- 大阪がん循環器病予防センター(大阪市城東区):高石市・泉佐野市は事前の手続き、泉大津市は受診券、泉南市は事前の申込みが必要としています。熊取町は個別検診の協力医療機関の一つとして載せています。田尻町は、5がんセット検診(女性2,100円。セットの料金で、子宮頸がん検診だけの料金ではありません)でも受けられ、1つだけの受診も可能としています
今後の集団検診(2026年10月26日確認)
- 高石市:12月〜3月の集団検診のインターネット予約は、11月3日(火)17時までです。電話予約は11月5日(木)9時から受け付けます
- 貝塚市:11月4日(水、山手地区公民館)、11月15日(日)、12月16日(水)、12月21日(月)、2027年1月29日(金)、2月14日(日)、3月15日(月)。乳がん検診と同じ日で、40歳以上は乳がん検診とセットで受けられます。12月21日・1月29日の午後は検診中の保育があります(要予約)
- 泉南市:11月12日(木)午後(無料の保育あり)、12月15日(火)午後、2027年2月4日(木)午前・午後。乳がん検診も同時に受けられます
- 熊取町:11月25日(水)午前、11月26日(木)午後、2027年1月14日(木)午前、2月8日(月)午後
- 泉大津市:全てのがん検診を1日でまとめて受けられる日を、12月7日(月)と2027年3月14日(日)に設けています
- 阪南市:保健センターでの乳がん検診・子宮がん検診の受診日は、2027年2月16日(火)午後と3月14日(日)午前・午後です
日程や費用は変わることがあります。受ける前に、お住まいの市町の公式ページで確かめてください。
各市町の公式ページ
- 高石市「がん検診について(令和8年度)」
- 泉大津市「子宮がん検診」
- 忠岡町「【受付中!】忠岡町住民健診のご案内」
- 和泉市「子宮がん検診」
- 岸和田市「令和8年度 がん検診等のご案内」
- 貝塚市「子宮がん検診(健康推進課)」
- 熊取町「子宮頸がん検診」
- 泉佐野市「子宮がん検診」
- 田尻町「健康診査」
- 泉南市「子宮頸がん検診」
- 阪南市「乳がん検診・子宮がん検診」
- 岬町「がん検診・健康診査」
- 高石市「令和8年度 がん検診詳細」(PDF)
- 忠岡町「受診項目について」(PDF)
- 泉佐野市「自己負担金減免制度について」
- 泉南市「検診費用の免除について」
- 厚生労働省「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」(令和8年10月7日一部改正版、PDF)
- 厚生労働省「HPV検査単独法による子宮頸がん検診の導入」(第90回がん対策推進協議会 参考資料、PDF)
- 厚生労働省 がん対策推進企業アクション「子宮頸がん検診」
12市町の自己負担額と受診間隔は、大阪・泉州12市町の子宮頸がん検診の比較表でも並べて確認できます。40歳以上の女性が対象の検診は、乳がん検診の比較表と記事「乳がん検診 自己負担はいくら?2026年度(令和8年度)大阪・泉州12市町」、記事「大腸がん検診は無料?自己負担と受け方|2026年度 大阪・泉州12市町」で大阪・泉州12市町を比べています。